「燃費のいい家」のメリット
燃費のいい家のメリット~住宅購入編~

自動車と同じように、住宅にも「燃費」があります。少ないエネルギーで快適な室内環境を長時間保てるのが「燃費のいい家」。省エネに配慮した住宅設備や太陽光パネルを備えていたり、断熱性能が高かったりするのが特長です。環境に優しいだけでなく、光熱費を節約できたり、健康の維持につながったり、さまざまなメリットがあります。東京都では、新築建物への太陽光発電設備設置や断熱性能の確保等を義務付ける制度を新設(令和7年4月施行)するなど、「燃費のいい家」を増やす取組を実施しています。そうした「燃費のいい家」の魅力を、高気密高断熱の家づくりで定評のあるスウェーデンハウスのモデルハウスを事例にご紹介します。

室内に入ってまず目に入るのが、木製サッシのガラス窓。しかも、ガラスは3層。より高い断熱性能を実現するために、スウェーデンハウスでは木製サッシ3層ガラス窓が標準装備になっています。それによって、室内外の温度差が軽減され、結露の発生も抑えられます。モデルハウスは交通量の多い通りに面していますが、窓を閉めると室内はシーンと静まって、その遮音性を実感できます。
経済的なメリット

「燃費のいい家」の経済的なメリットを見てみましょう。まず、光熱費の削減。令和6年8月時点の通常の電気料金(平均)は1kWhあたり、約34円になります。太陽光発電による電気料金相当額は、実質約8.3円と電力会社から買う場合と比べて4分の1程度に抑えることができます。これは、初期費用として太陽光パネル1kWあたりの設置費用が約25万円、1kWあたりの太陽光パネルの発電量を1,200kWh/年間とした場合、25年間使い続けると計約3万kWh発電できるため、25万円を3万kWhで割って1kWhあたり約8.3円になるという試算によるものです。

健康面のメリット
「燃費のいい家」は健康面においてもメリットがあります。高断熱の家は窓の結露なども起きにくく、カビやダニの発生を抑えられ、アレルギー対策にもつながります。さらに室内の温度差が少ないことで、ヒートショックのリスクも減らすことができるそうです。家族の健康が保たれることにより、家庭の医療費削減にもつながるというわけです。

補助金・税制優遇
「燃費のいい家」が気になってきた方に注目してほしいのが、国や自治体からの補助金や税制優遇制度です。
年間に消費するエネルギーの収支をゼロ以下にすることを目指した「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH・ゼッチ)住宅」や長期優良住宅などの基準を満たすと、国から40万~160万円の補助金を受けられる制度があります。
東京都では、断熱性能の高い断熱材や窓、省エネに配慮したエアコンや照明を取り入れた、人にも環境にも優しい東京都独自の住宅である「東京ゼロエミ住宅」という制度があり、住宅建設費に最大240万円の補助金が得られる上、太陽光パネルや蓄電池の設置に対する補助金もあります。また、東京ゼロエミ住宅を新築する場合には不動産取得税の減免制度があり、住宅ローン減税も併用することができます。

「燃費のいい家」を建てると、住まいの質や快適性、そして耐久性といったスペックが格段に向上します。初期費用を単なる出費ではなく、将来にわたって長く快適に暮らすための先行投資と考えてみてはいかがでしょうか。2050年までに「ゼロエミッション東京」の実現を目指し、温室効果ガスの排出削減に力を入れる東京都による補助金や税制優遇などもあり、将来的な資産価値も含めて考えると、「燃費のいい家」は環境に加え、家計にも優しい家と言えそうです。
撮影協力:株式会社スウェーデンハウス