事例で知る「燃費のいい家」
「燃費のいい家」が賃貸オーナーにもたらすメリットとは?
太陽光パネルを設置したり、断熱性能を高めたりすることで、光熱費を抑えながら一年中快適に暮らせる「燃費のいい家」。こうした仕様は、賃貸住宅の経営において、入居者満足度を高め、安定した収益につながる特徴のひとつになります。東京都町田市で賃貸併用住宅を建て、運用するKさんに、オーナー目線で感じる「燃費のいい家」を建てたことによる効果を伺いました。さらに、この家を手がけたヤマト住建株式会社より、荒谷圭軌さんに賃貸住宅市場における燃費のいい家のニーズをお話しいただきました。
他の賃貸物件と差別化し「選ばれる家」に
賃貸住戸と自宅が一体となった、賃貸併用住宅の建設を検討していたKさん。費用に関していろいろと調べるなかで、東京都が定める「東京ゼロエミ住宅」と助成について知りました。「助成を受ければ、東京ゼロエミ住宅を予算内で建設できそうだということがわかったんです」。
東京ゼロエミ住宅とは、断熱性能の高い窓や断熱材を取り入れた、人にも地球環境にもやさしい都独自の住宅のこと。東京都は、東京ゼロエミ住宅の建築に対し、集合住宅の場合一戸当たり最大200万円を助成しています。「私の家は、自宅と賃貸住戸2戸の計3戸からなります。1戸ごとに助成を受けられるのは、大きなメリットでした」。断熱性能を高めるために初期費用は増えたものの、助成を受けることができました。それだけではなく、「他の賃貸物件と差別化できる魅力になるので、入居を検討する方にアピールしやすくなりました」と話します。
実際に入居された方からは、「暖かくて快適」「夏や冬にはエアコン1台で室温が保たれる」と好評だそう。Kさん自身も高断熱住宅の効果を実感しており、結露が発生しないのもうれしいポイントなのだとか。サッシが傷みにくいため、「将来的な修繕費も抑えられそうです」と期待をのぞかせました。
賃貸住宅に断熱性能の向上を求めるという発想は、これまで一般的ではなかったかもしれません。しかし、Kさんは「東京ゼロエミ住宅にするメリットは圧倒的」と太鼓判。「今回の選択に大きな手ごたえを感じています」と話しました。
住宅の性能表示 今後義務化の可能性も
東京ゼロエミ住宅の水準で賃貸住宅を建設するメリットを、ヤマト住建の荒谷圭軌さんに教えていただきました。近年、賃貸入居者が退去を検討する主な理由として、「室内の暑さや寒さといった住み心地への不満が挙げられることが多い」と荒谷さんは言います。東京ゼロエミ住宅のような高性能住宅であれば、住み心地がよいため入居者が長期にわたり住み続け、結果として賃貸経営の安定化につながりやすいのだそうです。
荒谷さんは「少しでも東京ゼロエミ住宅に関心があれば、ぜひ気軽にハウスメーカーにお伝えください」とすすめます。「助成も勘案した建築費用のシミュレーションも可能なので、メリットを実感していただきやすいと思います」と話しました。
撮影協力:ヤマト住建株式会社
