「燃費のいい家」のメリット
燃費のいい家のメリット~賃貸オーナー編~
光熱費を減らせる上、一年中快適に過ごせる「燃費のいい家」。断熱性を備え、省エネ性能が高く、そして再エネ設備も活用することで、光熱費の節約に加え、健康維持にもつながるなど、様々なメリットがあるようです。賃貸住宅のオーナーにとっても、燃費のいい家は収益性の向上が期待できます。具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
賃貸オーナーが重視すべき「省エネ機能」
賃貸住宅のオーナーが「燃費のいい家」を選ぶメリットとは何なのでしょうか? 家電製品を購入する際に「省エネ機能」を気にかけるように、賃貸住宅も性能によってランニングコストが大きく変わります。「燃費のいい家」はランニングコストが低いこともあって、借り手に選ばれやすくなるため、貸し手側のオーナーにもメリットがあるわけです。
リクルートが2022年に行った調査 ※「賃貸居住者の生活実態と設備に対する切望度に関する調査」2022年4月によると、物件を探す際、断熱性や気密性を気にする人は7割以上いて、「引っ越ししたいほど気になる」という人も4割を超えています。また、ペットのために家賃が多少高くなっても「断熱性・気密性」を重視する人も4割を超えています。ペットを飼っていると、ほぼ一日中エアコンをつけることになるため、光熱費を抑えられる高断熱・高気密の住宅を選ぶ傾向が強いというわけです。さらに最近の若者は、高断熱の家で育ってきたため、一人暮らしをする際にも住宅の環境性能を重視する傾向があるようです。
収益面での貢献
これまでは築年数や駅からの距離などが不動産価格に影響していましたが、これからは「建物の性能」の占めるウェイトが高くなっていくことが想定されます。
実際、環境性能の高い住宅を扱うメーカーには、「(高断熱・高気密の住宅に住むようになって)帰宅するのが楽しみになった」「真冬でもTシャツで過ごせる」といった住人からの声が寄せられるなど、入居者の満足度が高いことから、退去率が下がると考えられています。
空室リスクが減ることで家賃収入が安定し、退去後の原状回復のための費用や、入居者募集の広告費用などのコスト削減にもつながります。さらに、入居者には光熱費削減のメリットがあるため、その分、家賃を高くできる可能性もあります。将来的な資産価値も、2030年までに新築住宅の省エネ基準が引き上げられることから、「住宅の省エネ性能」が不動産の価値を決める重要なポイントになっていきそうです。
東京都などの支援制度
それでは、賃貸住宅のオーナーが活用できる支援制度にはどのようなものがあるのでしょう?高い断熱性能の断熱材や窓を用いたり、省エネ性能の高い照明やエアコンなどを取り入れたり、人にも地球環境にもやさしい東京ゼロエミ住宅を新築する場合、東京都は1戸当たり最大200万円(※集合住宅等の場合)までの建築費への助成に加え、太陽光パネルや蓄電池の設置も助成されます。
また、東京都の場合、既存の物件の断熱改修や太陽光パネルの設置などに使える制度も充実しています。省エネ診断による性能表示を用件に、省エネ性能診断に1棟当たり最大120万円、高断熱窓への改修には1戸当たり最大30万円の助成金が受けられます。こうした診断を始め、賃貸住宅のオーナーが抱える様々な不安や疑問を解消するため、東京都ではコンシェルジュに無料の訪問支援も行っています。これらに加えて、国の助成制度も併用できるため、補助金制度は充実しています。
具体的には、1Kタイプの住宅で性能の高い内窓を1か所設置した場合、オーナーの負担は東京都と国の補助金を併用すると、3万円になります。これに高断熱のドアを追加した場合、約14万円の負担と試算されています。建物の性能を上げることで、入居率上がり、安定することを想定すると、投資回収も十分期待することができそうです。
まとめ
賃貸住宅において、行政の支援を受けながら、環境性能を高めるための初期投資をすることは、収益性向上が見込めるため、オーナーメリットにもつながります。また、「燃費のいい家」には将来的な資産価値も含めた経済的なメリットに加え、入居者の快適な生活環境の維持やCO2排出削減など、社会的な意義もありそうです。
撮影協力:株式会社スウェーデンハウス
