工場の省エネ対策

工場の省エネルギー診断の事例をご紹介しています。具体的な省エネ対策の内容や効果について説明しています。
概要
建物の概要
| 建物種別 | 金属加工業 |
|---|---|
| 延床面積 | 820m² |
| 階数 | 地上2階 |
| 使用エネルギー | 電気、上下水道 |
エネルギーグラフ
- CO2排出量の削減効果
-
12.5 t-CO2/年 削減
- 光熱水費の削減効果
-
643,000 円/年 削減
目次
運用改善による省エネ対策
エネルギー管理体制
エネルギー管理体制の構築
削減効果
- CO2排出量
-
5.36 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
254,000 円/年 削減
対策概要
下表に該当する対策を実施することにより、右欄に掲げる省エネ効果が得られると言われています。今回は表の1~5を実施し、エネルギー使用量の削減を図ります。
| No. | 設問 | 可能最大省エネ率 |
|---|---|---|
| 1 | エネルギー管理体制の整備・確立がなされていますか | 1% |
| 2 | エネルギー原単位の管理をしていますか | 1% |
| 3 | 省エネルギーの管理目標を設定していますか | 1% |
| 4 | エネルギーデータを記録し活用していますか | 1% |
| 5 | 機器の定期的な保守・メンテナンスをしていますか | 1% |
| 合計 | 5% |
エネルギー計測・管理設備
デマンド監視装置の有効活用
削減効果
- CO2排出量
-
— t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
68,000 円/年 削減
対策概要
最大需要電力と時間別電力量を記録できるデマンド(最大需要電力)監視装置が設置されていますが、活用できていません。目標最大電力を設定し、それを超えないよう監視して最大需要電力の削減を図ります。
Before
- 最大電力
-
83 kW
After
- 目標最大電力
-
79 kW(4kW低減)
コンプレッサ
コンプレッサ吐出圧力の調整
削減効果
- CO2排出量
-
2.13 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
96,000 円/年 削減
対策概要
コンプレッサの吐出圧力の設定が1.0MPaとなっています。使用圧力は0.55MPa程度なので、設定圧力の低減が可能であると考えられます。
コンプレッサの吐出圧力を0.8MPa(0.2MPa削減)に調整し、電力使用量の削減を図ります。
設定圧力を0.2MPa下げることにより、約20%電力使用量が低減できると言われています。
Before
- 年間消費電力
-
21,823 kWh/年
After
- 年間消費電力
-
17,459 kWh/年
設備改善による省エネ対策
照明設備
高効率照明器具の導入(LED)
削減効果
- CO2排出量
-
3.25 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
146,000 円/年 削減
投資金額
| 投資金額 | 2,576,000円 |
|---|---|
| 投資回収年数 | 17.6年 |
対策概要
工場では、従来型の照明器具を使用されています。従来型の照明器具はLED照明と比べると効率が低く、寿命も短いため、ランプ交換の頻度も多くなります。
既設の照明器具をLED照明に更新し、電力使用量の削減と長寿命化を図ります。
Before
- 消費電力量
-
15,007 kWh/年
After
- 消費電力量
-
8,355 kWh/年
空気調和設備
高効率空調設備の導入
削減効果
- CO2排出量
-
1.76 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
79,000 円/年 削減
投資金額
| 投資金額 | 3,038,000円 |
|---|---|
| 投資回収年数 | —年 |
対策概要
3台の空調機は設置後15年以上が経過しているため、老朽化による効率の低下が懸念されます。
空調設備を高効率ヒートポンプ式空調機に更新し、運転効率を高めて電力使用量の削減を図ります。
Before
- 消費電力量
-
10,543 kWh/年
18.0kW(冷暖平均能力):2台
After
- 消費電力量
-
6,956 kWh/年

