公衆浴場の省エネ対策

公衆浴場の省エネルギー診断の事例をご紹介しています。具体的な省エネ対策の内容や効果について説明しています。
概要
建物の概要
| 建物種別 | 公衆浴場 |
|---|---|
| 延床面積 | 1,436.35m² |
| 階数 | 地上1階・地下1階 |
| 使用エネルギー | 電気、都市ガス、上水・井水 |
エネルギーグラフ
- CO2排出量の削減効果
-
117.0 t-CO2/年 削減
- 光熱水費の削減効果
-
4,770,000 円/年 削減
目次
運用改善による省エネ対策
エネルギー管理体制
エネルギー管理体制の構築
削減効果
- CO2排出量
-
60.2 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
2,350,000 円/年 削減
対策概要
下表に該当する対策を実施することにより、右欄に掲げる省エネ効果が得られると言われています。今回は表の1~4を実施し、エネルギー使用量の削減を図ります。
| No. | 設問 | 可能最大省エネ率 |
|---|---|---|
| 1 | エネルギー管理体制の整備・確立がなされていますか | 1% |
| 2 | エネルギー原単位の管理をしていますか | 1% |
| 3 | 省エネルギーの管理目標を設定していますか | 1% |
| 4 | エネルギーデータを記録し活用していますか | 1% |
| 5 | 機器の定期的な保守・メンテナンスをしていますか | 1% |
| 合計 | 5% |
空気調和設備
空調設定温度の適正化
削減効果
- CO2排出量
-
1.13 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
48,000 円/年 削減
対策概要
エアコンの設定温度をそれぞれ1℃緩和し消費電力の削減を図ります。1℃の緩和により空調負荷(空調消費電力)を約10%削減出来ると想定します。
Before
- 消費電力量
-
29,737 kWh/年
After
- 消費電力量
-
26,763 kWh/年
自動販売機
省エネ型自動販売機の採用
削減効果
- CO2排出量
-
1.53 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
65,000 円/年 削減
対策概要
各機器の年間定格電力使用量を確認したところ、旧型の自動販売機が4台ありました。
既設の自動販売機を省エネタイプの自動販売機に交換し、電力使用量の削減を図ります。
Before
- 消費電力量
-
6,520 kWh/年
After
- 消費電力量
-
2,520 kWh/年
設備改善による省エネ対策
ポンプ・ファン
インバータ制御の導入
削減効果
- CO2排出量
-
27.9 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
1,184,000 円/年 削減
投資金額
| 投資金額 | 3,690,000円 |
|---|---|
| 投資回収年数 | 3.1年 |
対策概要
それぞれのお風呂に循環ろ過装置が5台設置され、定格で循環ポンプが運転されています。濾過機の循環ポンプにインバータを装着し、回転数に調整することにより、電力使用量の削減を図ります。
Before
- 消費電力量
-
216,566 kWh/年
After
- 消費電力量
-
143,497 kWh/年
照明設備
高効率照明器具の導入(LED)
削減効果
- CO2排出量
-
8.90 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
377,000 円/年 削減
投資金額
| 投資金額 | 1,390,000円 |
|---|---|
| 投資回収年数 | 3.7年 |
対策概要
従来型の照明器具を使用されています。従来型の照明器具はLED照明と比べると効率が低く、寿命も短いため、ランプ交換の頻度も多くなります。
既設の照明器具をLED照明に更新し、電力使用量の削減と長寿命化を図ります。
Before
- 消費電力量
-
44,317 kWh/年
After
- 消費電力量
-
21,061 kWh/年
その他設備
ジェットポンプの入浴者感知制御
削減効果
- CO2排出量
-
17.8 t-CO2/年 削減
- 光熱水費
-
753,000 円/年 削減
投資金額
| 投資金額 | 1,400,000円 |
|---|---|
| 投資回収年数 | 1.9年 |
対策概要
男女それぞれのジェットバスにジェットポンプ、バイブラブロアが計9台設置され営業時間中は常時運転されています。
電波式入浴者感知器を浴槽近辺に設置しブロア、ポンプ9台の運転を制御することにより電力削減を行います。
Before
- 消費電力量
-
232,436 kWh/年
After
- 消費電力量
-
185,949 kWh/年

