ご相談・よくある質問

都民の皆さまから相談窓口に日頃よく頂くご相談内容やご質問をQ&A形式でまとめました。
リンクをクリックしてご覧ください。随時更新してまいります。

回答:太陽光発電システムについて

機器・設備について

Q.太陽光発電システムとは?

太陽光発電システムとは、太陽光のエネルギーを利用して電気を作り出すシステムのことです。家庭用の太陽光発電システムの場合、発電した電気は家庭内で使用する事ができ、使用しきれず余った分は電力会社へ売ることができます。

現在日本で最も使用されているエネルギー源は、石油・石炭や天然ガスといった化石燃料ですが、太陽光は半永久的に枯渇する心配がなく、発電時に地球温暖化の原因となるCO2を排出しないので環境に優しい発電方法として注目が集まっています。

Q.「kW」と「kWh」の違いは?

「kW」とは瞬時の発電電力を示し、「kWh」とは1時間あたりの電力量を示します。

Q.寿命はどのくらいですか?

太陽電池自体は、20年以上持つと言われています。太陽電池は稼働部分が少なく、表面は多くの場合強化ガラス等に覆われているので
非常に耐久性に優れています。

ただ、性能が落ちるケースとして、太陽電池の一部に落ち葉等がついて影になった場合、長期間その状態が続くと将来的に破損と発電量の低下を招くことがあります。通常、汚れやゴミは雨で流れ落ちます。また、パワーコンディショナは、電子部品で構成されているため、太陽光発電システムの中では不具合が最も多いようです。一般的に寿命は10~15年と言われています。実際の事例として、設置して30年以上経つ今でも発電量は低下することなく順調に発電し続けている太陽電池もあります。ですが、この場合はパワーコンディショナを1~2回交換することが多いようです。

Q.変換効率とは何ですか?

変換効率とは、太陽電池に光が当たったとき、その光エネルギーをどれくらい電気に変換することができるか示したものです。太陽電池モジュールの変換効率は、以下の計算式で算出されます。

 モジュール公称最大出力(W)×100
―――――――――――――――――
モジュール面積(m2)×1000W/m2

変換効率が高い太陽電池ほど同じ面積でもより効果的に多くの電気を作ることができます。面積が狭くパネルがあまり載せることができない屋根には、変換効率の高い太陽電池を選ぶと良いでしょう。

発電について

Q.どのくらいで元が取れますか?

一概には言えませんが、製品の技術が急激に発達したことや製品の価格が下がってきたこと等もあり、概ね15~20年で初期投資を回収できると言われています。
設置したシステムの金額や出力(kW数)、発電量や売電量など様々な条件によって収益分となる金額は変わるため、これより早く回収できる場合もあれば遅くなる場合もあります。最近では約10年ほどで初期投資回収が可能な場合もあるようです。

Q.発電した電気は売れますか?

①10kW以下の設備の場合
10kW以下の太陽光発電システムの場合、発電して家庭で使用せずに余った電力「余剰電力」を電力会社へ売ることができます。(=売電)
曇りや雨の日など発電した電力では足りない時、発電できない夜間などは電力会社からこれまで通り電気を買うことになります。(=買電)
この「売電」と「買電」は瞬時に自動的に切り替わりますので、電化製品は安定的に使い続けることができます。

②10kW以上の設備の場合
10kW以上の太陽光発電システムは、発電した電力全てまたは余剰電力を電力会社へ売ることができます。
(全量買取にするか余剰買取にするかは設置者が選択できます。)

買取価格・買取期間は年度毎に見直しが行われます。下記の資源エネルギー庁HPよりご確認ください。

Q.停電しても使えますか?

停電時でも太陽が出ていて、パワーコンディショナに自立運転機能が付いていれば電気を使うことができます。

ただし、最大で使用できる電気は1.5kWまでで、専用コンセントからしか使うことができません。この様な制限があるため、あくまで必要最低限の電源として認識しておく必要があります。

また、使用する際は自分でパワーコンディショナを自立運転機能に切り替える必要があるため、停電時に慌てないためにも事前に操作手順を確認しておきましょう。

Q.曇りや雨の日でも発電しますか?

曇りや雨の日でも太陽が少しでも出ていたら発電します。
ただし、晴れの日に比べると日射量は少ないため発電量は低下します。

晴れの日の発電量と比べると曇りの日は3分の1~10分の1程度、雨の日は5分の1~20分の1程度の発電量しか得られません。

発電量が落ちるといってもご自宅で電気が使えなくなることはなく、足りない電力はこれまで通り電力会社から供給されることになりますので日常生活に影響はありません。

設置について

Q.業者選びのポイントはありますか?

太陽光発電システムを取り扱う業者は年々増加しています。
その数多くの業者の中からどう選べばいいのか、選ぶポイントはいくつかあります。

施工実績、保証内容、設置費用、アフターフォロー・メンテナンス、疑問や要望への対応といった様々な点を考慮して選ぶ必要があります。ただし、「施工実績が少ない」や「設置費用が高い」=「悪い業者」とは一概に言えません。例えば、数字だけ見て施工実績が少ない業者でも、個人経営などで社員が少なく大きな企業ほどの数はこなせない場合が考えられます。その分、一人一人の経験は豊富という事もあります。また、設置費用が高い場合は、高効率のパネル(同じ大きさのパネルでも発電量が多い)を取り扱っているため、他より割高になる場合も考えられます。

この様に、様々な観点から業者を選ぶ必要があります。これは、一つの業者から話を聞いても判断は難しいので、設置を検討する場合はいくつかの業者から相見積もりを取ることをお勧めします。

Q.どのくらいの容量(kW)をつけるのが一般的ですか?

屋根の大きさや設置方位、周辺環境などの条件にもよりますが、3kW~5kW程度でが標準的です。3kWだと1~2人位の小家族、4kWだと3~4人の中家族、5kWだと5人以上の大家族の電気代が賄えるイメージです。東京都の場合の平均設置容量は3.99kW(※)です。

(※)J-PEC 平成23年度住宅用太陽光発電補助金交付決定件数・設置容量データより

Q.設置に適した方位や角度はありますか?

太陽光発電の設置に最も適した屋根は、南向きで傾斜角30度程度だと言われています。南向きの屋根での発電量を100%とした場合、南東・南西は約95%、真東・真西では約85%になります。反対に北側では約65%まで低下してしまうため設置には向きません。

また、傾斜角は30度を100%とした場合、20度でも98%以上の日射量を確保できるので発電量にはそれほど影響はないと言えそうです。

メンテナンスについて

Q.太陽光パネルの汚れによる発電量への影響はありますか?

ごみやほこり等が太陽光パネルの表面に付けば、発電量は数%程度ダウンすることもありますが、日本の場合、定期的な降雨や風で洗い流され、ほぼ元の能力に回復すると言われています。一般の住宅地区ではごみやほこりなどの汚れは降雨で流されますので、安全の面からも屋根に登って日常的な掃除をする必要は殆どありません。ただし、交通量の多い道路の隣接地域等では油性浮遊物が付着し、降雨だけでは流されない場合もありますが、平均的な都市部で汚れによる出力低下はおよそ5%以下です。

Q.太陽光発電の点検は必要ですか?

故障やパネルの汚れによる発電量低下等を防ぐため、定期的なメンテナンスが重要です。住宅用の太陽光発電は、4年に1回の定期点検が推奨されています。後々のトラブルを防ぐため、太陽光発電購入時に、定期点検の有無・内容・費用(有償・無償)について、太陽光発電の販売店・施工事業者にご確認ください。
なお、太陽光発電の業界団体である一般社団法人太陽光発電協会では、太陽光発電システム保守点検ガイドライン(住宅用)を公開しています。

【太陽光発電システム保守点検ガイドライン(住宅用)(一般社団法人 太陽光発電協会)】はこちら

Q.機器の寿命はどれくらいですか?

太陽光パネルは20年以上、パワーコンディショナは10~15年と言われています。パワーコンディショナは設置後10年程度で一度点検し、必要に応じて部品交換や機器の取り換えを行うことが推奨されています。

【資料案内】

住宅用太陽光発電メンテナンスセミナー(平成29年3月12日)

クール・ネット東京では、平成29年3月12日に、故障による発電量低下や事故を防ぐメンテナンス方法などをご紹介する住宅用太陽光発電メンテナンスセミナーを開催しました。
セミナーでの配布資料等はこちら

回答:太陽熱利用システムについて

機器・設備について

Q.太陽熱利用システムとは?

太陽熱利用システムとは、太陽エネルギーを利用して水や空気を温め、給湯や冷暖房に利用するシステムです。太陽の熱を直接利用するため効率の良いシステムです。

機種や条件にもよりますが、冬季の晴天日で40~50℃程度、夏季の場合60~70℃程度に水を温めることが可能です。太陽熱で温めた水温が低いときはガス給湯器などの補助熱源を利用して加温しますが、この場合でも水から温めるよりも燃費を節約することができます。ガスや電気の節約になるとともに、稼働時にCO2を排出しないため太陽光発電と並び、地球温暖化対策の面からも注目されています。

Q.寿命はどのくらいですか?

地域や使用状況によって異なりますが、定期点検を行い消耗品の交換等をした場合、15~20年程度とされています。

寿命になるというのは、真空管に真空蒸着された太陽熱を吸収する膜が剥がれ、お湯を温める効果が薄れてくる状態のことを指します。集熱器に汚れがある場合にも集熱効果は薄れますので、もし集熱器を掃除しても最近温まらないなぁと感じたらそれが寿命かもしれません。

Q.太陽光発電システムと太陽熱利用システムの違いは?

太陽光発電システムは、太陽電池に太陽エネルギーが当たることによって電気を作り出すシステムです。その用途は多岐にわたり、一般住宅から企業・公共施設まで幅広く需要があります。

太陽熱利用システムは、太陽エネルギーを利用して水や空気を温めて給湯や冷暖房に利用するシステムです。太陽熱利用システムは太陽光発電システムに比べエネルギー効率が高く、比較的安価です。

これら2つのシステムは、ガスや電気の節約になるとともに、稼働時にCO2を排出しないため環境にやさしいシステムとして注目が集まっています。

給湯について

Q.飲料水として使えますか?

太陽熱温水器の場合、機械内や配管内に長時間たまっていた水やお湯は、配管材料の劣化や水アカ等により水質がかわることがありますので、飲用または調理には用いないでください。ソーラーシステムの場合は、補助熱源として接続する給湯器の種類によって、飲用にできるものとできないものがあります。詳しくは機器のメーカーにお尋ねください。

Q.冬でもお湯はできますか?

太陽熱温水器の機種などにもよりますが、温暖な地方で日中が快晴であれば、入浴できるくらいの温度になります。もし天候が悪く、低い温度しか得られない日は、追いだきや高温差し湯をして使用します。この場合でも、既に太陽熱温水器で予熱されているので少ない燃料費で済みます。

Q.お湯はどのくらいの温度になりますか?

機種や設置条件にもよりますが、冬季の晴天日で40~50℃程度、夏季の場合60~70℃程度に水を温めることが可能です。太陽熱で温めた水温が低いときはガス給湯器などの補助熱源を利用して加温しますが、この場合でも水から温めるよりも燃費を節約することができます。

設置について

Q.設置に適した方位や角度はありますか?

太陽熱利用システムの設置に最も適した屋根は、南向きで傾斜角20~30度だと言われています。西面、東面に設置することも可能ですが、その場合効率が30%程度低くなると言われています。

Q.屋根の上に設置しても大丈夫ですか?

屋根の状態や建物の構造によっては設置できない場合もあります。自然循環式の場合、貯湯タンクは水を含んだ状態で約300㎏の重量になります。この重さに耐えられる屋根でなければ設置することはできません。また、強制循環式の場合タンクを地上に設置するため、重さは約100㎏で屋根への負担は少なく済みます。屋根の状態などが心配な場合は事前に工務店等の点検を受けることをおすすめします。

回答:「屋根貸し」について

「屋根貸し」とは何ですか?

Q.「屋根貸し」とは何ですか?

「屋根貸し」とは、建物所有者と発電事業者の間で屋根の賃貸借契約を結び、建物所有者は屋上又は屋根を貸出す代わりに、屋根の賃料やその他のサービス(非常用電源等)を得ることができます。一方、発電事業者は建物所有者から借りた屋上や屋根に太陽光発電システムを設置し、発電を行い売電収入を得るというビジネスモデルです。

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