大手電力会社の料金体系

東電EP・中電など大手電力会社の料金体系は、「電力会社ミラー型」などと呼ばれ、新電力会社にも模倣されています(新電力会社が同様の料金体系を採用することで、顧客は簡単に料金比較が可能)。料金は電力供給約款に定められていますが、旧一電は別で選択約款も用意し、様々な使用スタイルに合わせた料金体系を選択可能としています。

標準的な料金体系

東電など東日本の電力会社と中部電力、九州電力が採用している。基本料金と電力使用量料金で構成される。標準メニューでは「3段階料金」が取られており、0~120kWh、120~300kWh、300kWh以上で単価が変わる。使用電力量が少ないほど単価が安いため、省エネインセンティブが発揮される料金体系。

 

中部電力・九州電力を除く西日本の電力会社で採用されている料金体系。一定使用量(関電では最初の15kWh)までを最低料金として定額料金を設定し、以降は二部料金制と同じく3段階の従量料金単価を設定する。東電EPも自由化後にこの料金体系を電力量料金部分に組込み(基本料金も別途掛かる)、400kWhを超える使用量がお得なる家庭向けメニューを提供している。

代表的な選択約款に基づく料金体系

電力の使用時間帯によって、電力量料金単価を変動させる料金体系。多くの場合、夜間の単価が安く、昼間は夜間よりも高い単価で3段階料金が取られている。例えば蓄電設備やエコキュートなどの夜間蓄熱式機器がある場合、夜間の安い単価で蓄電・蓄熱し、昼間に使用することで料金削減を図れる。

 

季節ごとに電力量料金単価を設定する料金体系。特に夏季の昼間の単価を高くすることで、ピークシフトを促すことができる。例えば東電EPでは、業務用エアコンなどの動力を使用する顧客向けに、季節別料金メニューを提供している。
また土日の単価を下げるなどの曜日別の料金体系もある。